図●サービスの概要(シュアールの資料より)
図●サービスの概要(シュアールの資料より)
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 花王グループは2015年10月21日、聴覚に障害を持つ顧客向けに「手話によるお問い合わせ窓口」を同月から開設したと発表した()。電話での通話が困難な人でも、タブレットなどの端末を用いて専用の窓口と手話で会話ができる。花王、ニベア花王、カネボウ化粧品の製品に関する問い合わせを受け付ける。

 手話による問い合わせを利用するには、パソコンやタブレット、スマートフォンなどの端末と、メッセージングソフト「Skype」が必要。Skypeで専用のアカウントとビデオ通話をし、手話で問い合わせの内容を伝える仕組みだ。

 手話による問い合わせの受け付けは、ITを用いた手話通訳サービスを手掛けるシュアールに委託する(PC Onlineの関連記事:手話は「美しい言語」、その世界をITで広げたい)。顧客がシュアールの手話通訳士にビデオ電話で問い合わせの内容を伝え、手話通訳士が内容を把握して花王グループの消費者相談室に伝達する。消費者相談室のオペレーターが手話通訳士に回答を返すと、手話通訳士が顧客に手話で回答する。

 シュアールによれば、国内メーカーとしてこうした問い合わせ窓口を設けるのは花王グループが初という。