写真●通信距離は150mm(トッパン・フォームズ提供)
写真●通信距離は150mm(トッパン・フォームズ提供)
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 トッパン・フォームズは2015年10月16日、「キーボードエミュレーション」と呼ぶデータ処理支援機能を備えたRFID読み取り装置を発表した(写真)。10月末に発売する。読み取ったデータを、製造現場の工程管理に広く使われているバーコード読み取り装置と同じ形式に自動変換することができ、同装置を容易に置き換えられる。バーコード読み取り装置に比べてデータ読み取りの精度や速度が高いため、工程管理を効率化できる。

 製品の名称は「キーボードエミュレーション対応RFIDリーダー・ライター」。RS-232CとUSB、二つの接続方式のモデルを用意した。価格はいずれも3万8000円(税別)。

 「キーボードエミュレーション」機能とは、読み取ったRFIDタグのデータを、パソコンのキーボードで入力したデータと同じ形式に変換する機能。一般にバーコード読み取り装置は、バーコードから読み取ったデータをこの形式で処理する。一方、RFID読み取り装置は読み取ったデータを独自形式で処理する。

 RFID読み取り装置の読み取り精度は99.9%と、バーコードの95%に比べて高く、読み取り速度にも優れる。秒単位で生産工程の時間短縮に取り組む製造業の現場では、バーコード装置をRFID装置に置き換える需要が高まっている。これまではデータ変換のシステム改修の手間がネックだった。

 トッパン・フォームズは自動車や電機、機械をはじめとする製造業向けに同装置を売り込む。2017年度までに1億円の売り上げを目指す。