図●GLOVIA OM V10のサービス体系(出典:富士通)
図●GLOVIA OM V10のサービス体系(出典:富士通)
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 富士通は2015年10月14日、製造業や流通業、卸売業に向けて、販売・在庫・購買・生産管理などをクラウド上で実現する基幹業務アプリケーションの新版「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA OM V10」(以下、GLOVIA OM、)を提供開始した。新版では、MRP(資材所要量計画)機能や保守現場向けのモバイル画面を用意し、在庫削減やリードタイムの短縮を図った。

 GLOVIA OMは、米Salesforce.comのアプリケーション基盤「Salesforce App Cloud」の上に構築した、SaaS型の基幹業務アプリケーションである。新版では、必要な時期に適正な在庫数を確保・管理するための機能を強化した。商品の部品構成表や現在の在庫状況、出荷納期、リードタイムなどから、商品が必要になる時期を分析でき、必要な時期に適正な在庫数を容易に確保できるという。

 新版ではまず、生産管理手法の一つで、資材管理で生産を計画するMRP機能を搭載した。今後の需要や供給の予測などの情報を基にMRPの計算で算出した推定在庫の推移を、リアルタイムにカレンダー形式で照会できる。スケジュールの遅延によって発生する在庫の欠品や過剰在庫の発生を容易に予測できるようになるので、追加の手配や納期・数量の変更などを的確に行えるようになる。

 さらに、保守現場でサービスエンジニアが利用するスマートデバイス用の画面を新規に用意した。スマートデバイスでの操作性や視認性が向上したことによって、保守パーツの在庫確認などの効率が上がる。

 価格(8%消費税込み)は、1ユーザー当たり月額7500円から。販売目標は、2017年度(2018年3月期)までに3万ライセンス。