臼杵市と臼杵ケーブルネット、ソフトバンクグループのWireless City Planning(WCP)は、地域無線サービス普及促進検討会における公共サービス検討ワーキンググループの活動の一環として、高齢者の認知症対策を目的に、2015年11月から2016年3月の予定で大分県臼杵市において、徘徊検知ソリューションの実証研究を開始する。近距離無線通信技術の一つであるiBeaconを利用する。

 具体的には、臼杵市内の交差点や公民館を含む公共施設など、高齢者の生活動線を考慮したエリアや、橋や駅などの普段の動線にはない非日常エリアを加えた計100カ所に受信センサーを設置する。実証研究協力者にはキーホルダー型のiBeacon端末200個を貸与し、常時携帯してもらう。受信センサーがiBeacon端末を検知すると、検知した場所と時間が端末情報にひも付いて記録され、併せてその情報をあらかじめ指定した家族や関係者へメール連絡する。

 実証研究協力者には、受信センサーに記録された過去のデータ(日時・場所)を提供し、一部の協力者には、実際の捜索を支援するスマートフォン用アプリの利用権限も提供する。

 地域無線サービス普及促進検討会は、通信サービスと公共サービスの両面から地域における無線サービスの利活用について検討する会として、WCPを発起人に2014年に発足した。現在、ケーブルテレビ事業者を中心に80を超える企業が加盟しているという。

[発表資料へ]