米Facebookとフランスの通信衛星運営企業、Eutelsat Communicationsは現地時間2015年10月5日、アフリカ地域のインターネット接続環境を拡大するため、人工衛星を打ち上げると発表した。

 両社は提携し、現在製作中の「AMOS-6」と呼ばれる人工衛星を2016年に打ち上げる計画。同年後半にはサブサハラアフリカと呼ばれる、サハラ砂漠以南のアフリカ地域にネット接続環境を提供できるようになると両社は見込んでいる。

 FacebookのMark Zuckerberg最高経営責任者(CEO)によると、この衛星打ち上げプロジェクトは、同社が中心となって立ち上げた世界のインターネット普及促進を図る取り組み「Internet.org」の一環。

 「Facebookは過去1年間にわたり、無人飛行機や人工衛星を使って上空からインターネット接続手段を提供する方法を探ってきた。辺境の人々にネット環境を提供することは、従来の通信インフラではしばしば困難で、効率が悪い。だから我々は新たな技術を生み出す必要がある」と同氏は自身のFacebookへの投稿で述べている(関連記事:Facebook、無人飛行機「Aquila」の本格的テスト飛行に着手へ)。

 今後同社は、この人工衛星で提供されるインターネットサービスにアフリカ地域の人々がアクセスできるよう、地域の企業と提携するとしている。一方のEutelsatは、英国ロンドンを拠点とする新会社を立ち上げ、アフリカ地域のブロードバンド事業を展開していくとしている。

[Mark Zuckerberg CEOの投稿記事] [Eutelsatの発表資料]