写真1●5社が出展する「OSSNEWSパビリオン」
写真1●5社が出展する「OSSNEWSパビリオン」
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写真2●「ownCloud」は、パソコンやタブレット、スマートフォンで利用できる
写真2●「ownCloud」は、パソコンやタブレット、スマートフォンで利用できる
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写真3●「Compiere」の受注伝票一覧画面
写真3●「Compiere」の受注伝票一覧画面
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 東京ビッグサイトで2015年9月30日から10月2日まで開催している「ITpro EXPO 2015」では、オープンソース活用研究所が「OSSNEWSパビリオン」を出展している。企業で利用できるオープンソースソフトウエアを5社が展示している(写真1)。

 ビーグッド・テクノロジーは、社内のサーバーを利用して独自のオンラインストレージサービスができるパッケージソフト「ownCloud」を展示する(写真2)。同社はownCloudの日本で唯一の公式パートナーで、普及活動や導入サポート、カスタマイズなどを手掛けている。ownCloudをLinuxサーバーにインストールしてインターネットに公開すると、どこからでもWebブラウザーを通じてファイルの保存や閲覧ができる。パソコン、スマートフォン、タブレット用のクライアントアプリもあり、外出先でも利用可能だ。ユーザー間でのファイル共有や、URLを通じて外部の人にファイルを送るなどの機能も備える。同社技術戦略グループ営業の御須正人氏は「教育機関での利用比率が高く、全体の約4割。カスタマイズでは、Active Directoryとの連携や、外部ストレージとの接続などの要望が多い。ほかに、利用ログを取る追加機能なども提供している。まだ知名度が低いのでこうした普及活動も力を入れている」と利用状況などを述べた。

 コンピエールジャパンは、オープンソースの販売管理システム「Compiere」を展示(写真3)。Compiereは1999年にSourceForgeで公開が始まり、2005年には日本の商習慣に合わせた日本企業版の提供が始まった。日本企業版もGPLv2ライセンスで公開されている。Linuxサーバー上で動作し、データベース管理システムもオープンソースのPostgreSQLを利用する。導入後はWebブラウザー上で受注、納品、出荷などの管理ができる。CompiereのSIパートナーであるユーエスエスのITサービス営業本部営業グループの北島崇氏は、「日本での導入企業は約60社。販売管理はしたいがコストを抑えたい企業や、OSのライセンス切れによる端末入れ替えの手間を嫌う企業がよく導入する」と利用傾向を語った。

 このほか、ブラック・ダック・ソフトウェアは、利用中のOSSの脆弱性を検出するシステム「Black Duck Hub」を展示。エムキューブ・プラスハートは、オープンソースを活用したシステムテスト自動化ツール「STAR-Lite」を紹介する。またレッドハットは、同社の「Red Hat Enterprise Linux」「Red Hat JBoss Middleware」を組み込み向けに利用できる「Embedded Program」を解説している。