米Amazon.comは現地時間2015年10月1日、商品の自動注文を可能にする「Dash Replenishment Service(DRS)」の提携パートナーに、新たに11社の機器メーカーが加わったと発表した。これにより今後、Amazonに洗剤を自動注文する米General Electric(GE)の洗濯機や、トナーカートリッジを自動注文する韓国Samsung Electronicsのレーザープリンター、石けん液を自動注文する米Sealed Airのハンドソープディスペンサーなどが登場するという。

 DRSは、同社の「Dash Button」と同様の商品再注文サービスを提供する仕組み。Dash Buttonでは本体前面のボタンを押すことで日用品の注文が行えるが、DRSに対応した機器は、消耗品の残量や使用期限を感知するセンサーなどを組み込んでおり、Amazonへの注文を自動で行う(関連記事:Amazon.com、ボタン1つで商品購入できる「Dash Button」を実質無料に)。

 Amazon Devices部門のPeter Larsenバイスプレジデントは、「顧客はコネクテッド・デバイスに消耗品の注文を任せればよく、日常生活をスムーズにできる。機器メーカーは、自社の製品に再注文の機能を容易に組み込むことができ、差異化された製品を顧客に提供できる」と説明する。

 今回新たにDRSのパートナー企業に加わったのは、GE、Samsung、Sealed Airのほか、電子錠を手がけるAugust Home、ペット用食器のObe、プールの水質管理装置を手がけるSutro、血糖測定器を手がけるGmateなど。

 このうちAugust Homeは、スマートフォンでドア鍵の開錠/施錠が行える「Smart Lock」をDRSに対応させ、交換電池をAmazonに自動注文できるようにする。Obeのペット用食器「Pro Bowl」では、ペットフードの残量を測定し、あらかじめ選んだ商品を適切なタイミングで注文する。プールやスパの水質を管理するSutroのスマートプールモニターは自動で水質浄化剤を注文するという。

 AmazonはこのDRSを今年4月に発表していた。当初のパートナー企業として、ブラザー工業、家電メーカーのWhirlpool、浄水器メーカーのBRITAなどがすでに加わっている(関連記事:Amazon.com、日用品をボタン1つで注文できる小型機器「Dash Button」)。

 なお米CNETによると、これらDRSに対応する機器はまだ発売されていないが、Amazonの広報担当者は年内にも登場する見通しと話している。

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