写真●1つのIDとパスワードにワンタイムパスワードを組み合わせてログインできるIDaaS
写真●1つのIDとパスワードにワンタイムパスワードを組み合わせてログインできるIDaaS
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 アイピーキューブは2015年9月30日から10月2日まで東京ビッグサイトで開かれている「ITpro EXPO 2015」で、企業向けクラウド型統合ID管理サービスIDaaS(ID as a Service)のデモ展示を行っている。社内システムだけでなく外部のクラウドの利用拡大によってユーザーのID管理負担が増しているため、情報システム部門の関心が高まっているという。

 IDaaSとは、1つのIDとパスワードで社内システムや外部のクラウドを利用できるクラウドサービス。ユーザーはシステムごとに多数のIDやパスワードを管理する必要がなくなり、情報システム部門はワンタイムパスワードを組み合わせる仕組みすることで情報セキュリティを高められる。

 アイピーキューブは日本システムウエア(NSW)に認証基盤や連携システムを提供して、NSWがクラウド型統合ID管理サービスとして販売を始めた。企業内のID情報をクラウドに統合して、1つのIDとパスワードでVPNを経由して外部のクラウドサービスやWebアプリを利用できる。

 これまでユーザーは社内システムや外部のクラウドサービスごとに多数のIDやパスワードを管理しなければならなかった。しかも定期的に変更を求められる場合もあり、ユーザーがパスワードを使い回したり机上にメモを残したりして、かえって情報セキュリティの低下を招いてしまう恐れがある。

 NSWの野嶋将光氏は「ユーザーからの不満の声を受けて、IDaaSに関心を持つ情報システム部門が増えてきた」と話す。情報システム部門にとっても、ユーザーの問い合わせを受けてパスワードをリセットするといった運用管理の負担を下げられるメリットもあるという。