写真1●トビー・テクノロジーの展示ブースでは、視線追跡機能を搭載したメガネ型端末のデモを体験できる
写真1●トビー・テクノロジーの展示ブースでは、視線追跡機能を搭載したメガネ型端末のデモを体験できる
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●Tobii proグラス2 アイトラッカーを装着している様子
写真2●Tobii proグラス2 アイトラッカーを装着している様子
[画像のクリックで拡大表示]
写真●据え置き型の端末も展示している
写真●据え置き型の端末も展示している
[画像のクリックで拡大表示]

 視線追跡技術を開発するトビー・テクノロジーは、2015年9月30日から10月2日まで東京ビッグサイトで開催している「ITpro EXPO 2015」で、同技術を搭載したメガネ型ウエアラブル端末を展示している(写真1)。

 トビー・テクノロジーは、2001年にスウェーデンで設立されたトビーの日本法人。トビーの製品は、学術用途では大学や研究機関などの約1500の団体へ、民間利用では約2000の企業への導入実績がある。

 展示のメインは、視線追跡機能を搭載したメガネ型ウエアラブル端末「Tobii proグラス2 アイトラッカー」(写真2)。この端末はLED(発光ダイオード)とカメラを搭載しており、眼球の動きを検出できる。検出した視線データは有線接続の専用端末に蓄積して解析。PCと端末が無線で通信して、PCの画面上で軌跡を描画する。これで、装着者がどこを見ているのかをリアルタイムに可視化できる。

 ブースでは視線追跡機能のある据え置き型の端末も展示している(写真3)。メガネ型端末は体験者が身に付けるため、身体の向きを変えてもどこを見ているか検出できる。据え置き型端末は内蔵カメラと体験者の眼球が向かい合っていないと視線の動きを検出できないが、PCとUSBで接続するだけで使える。

 主な用途はマーケティングだ。ユーザーは、広告のポスターや商品パッケージをデザインするときに、顧客の視線の動きを分析できる。トビー・テクノロジーは、マーケティングの計画立案や、調査、データ分析などを一括で提供するソリューションも提供している。「ユーザーは端末を購入しなくても、顧客分析できるメリットがある」(展示ブースの担当者)。同サービスの価格は30万円(税別)から。導入する端末の台数や用途によって異なるという。