東芝は、2015年9月30日から10月2日にかけて東京ビッグサイトで開催している「ITpro EXPO 2015」において、IoTを活用して「次世代のものづくり」に役立てる試みをいくつか展示している(写真1)。
個人ニーズの細分化により、企業も生産の多角化が迫られている。また生産現場においても、様々なトラブルに対して即座に、柔軟な対応が必要になる。IoTによるデータの収集とビックデータの活用は、そうした問題を解決するカギになるが、「必要な情報」と「必要でない情報」をしっかりと切り分けないと、各センサーが取得した膨大なデータの中に、重要なデータが埋もれてしまう。
各センサーが取得した情報を振り分け、必要な情報を振り分ける役割を担うのが「SmartEDA」だ。弁当箱サイズのコンパクトな機器で、ユーザーが設定した条件にマッチした情報のみを振り分け、クラウド上のサーバにアップする役割を担う。
また取得したデータを整理し、故障や事故が発生しやすい状況を類推してユーザーに注意を喚起できる「GridData」など、IoTにかかわる上流から下流までのソリューションを一気に展示。この分野における東芝の先進性をアピールしていた(写真2)。
もう一つ面白かったのは、スマートフォンやヘッドセットマイクに向かってしゃべりかけると、自動でテキストに変換して表示する「RECAIUS」だ(写真3)。クラウドを利用した音声認識サービスだが、タイムラグを感じさせないテキスト変換速度と変換精度が印象的だった。