写真1●カラービットを読み取るためのWebカメラ。その下には結果投影用の小型プロジェクター
写真1●カラービットを読み取るためのWebカメラ。その下には結果投影用の小型プロジェクター
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写真2●箱のカラービットに応じた「↑」「×」といったマークが投影される
写真2●箱のカラービットに応じた「↑」「×」といったマークが投影される
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写真3●箱を動かした場合でも、その箱に応じた指示が投影される
写真3●箱を動かした場合でも、その箱に応じた指示が投影される
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写真4●一般的な紙のピッキングリストの例
写真4●一般的な紙のピッキングリストの例
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 カラーバーコードを使った自動認識技術のビーコアは、東京ビッグサイトで2015年9月30日から10月2日まで開催中の「ITpro EXPO 2015」で、「カラービット・モバイル・プロジェクション・マッピング」を参考出展している。

 ビーコアは、一般的な白黒のバーコード・2次元バーコードに比べて離れた場所からでも読み取りやすい特性を持つ色付きバーコード「カラービット(colorbit)」を展開する。書籍や医薬品の所在管理や、エンタテインメントコンテンツなどに使われている(関連記事:色コードで書籍・医薬品の管理、3次元CGキャラ「ユニティちゃん」のAR展示も実施)。

 ビーコアのカラービット・モバイル・プロジェクション・マッピングは、カラービットを倉庫内のピッキング作業に応用するものだ。箱にカラービットを貼り付け、数メートル離れたWebカメラから読み取る。カメラの下には小型プロジェクターがある(写真1)。カラービットを読み取った結果がピッキング対象の箱なら「↑」マークを、対象外の箱なら「×」マークを投影する(写真2)。箱の位置が動いても、その箱に対する指示がきちんと投影される(写真3)。

 展示ブースのデモ環境では3色15列のカラービットを使用しており、約1000品目を区分できる。カラービットの色数や列を調整すれば、さらに多くの品目のピッキングにも対応可能だ。

 通常のピッキング作業では、バーコードや品名を書いた紙のピッキングリストを見ながら商品の箱を取ることが多い(写真4)。手がふさがったり、目線の動きが複雑になったりすることが効率低下につながる。

 具体的な商品化の時期などは未定。ビーコアの水野廉郎代表取締役は「お客様の話を聞きながら、既存のピッキング手法も組み合わせる形で、効率的な倉庫業務に生かせるようなシステムを作り上げていきたい」と話す。