カナダBlackBerryは現地時間2015年9月25日、2016会計年度第2四半期(2015年6~8月)の決算を発表する中で、Androidをベースにしたモバイル端末のフラッグシップ機「Priv」を開発中で、年内に投入予定あることを認めた。

 John Chen会長兼最高経営責任者(CEO)によれば、スライド式のPrivは、Androidの広範なアプリケーションエコシステムとBlackBerryのセキュリティおよび生産性を組み合わせる。同社のサーバーソフトウエア「BlackBerry Enterprise Server(BES)12」では、Android端末のBYOD(私物端末の業務利用)を支援するGoogleのプログラム「Android for Work」をサポートしており、「企業ユーザーに最高クラスのセキュリティを提供できる」としている。

 Privの仕様やリリースの詳細については数週間以内に発表する。

 また、BlackBerryは自社OS「BlackBerry 10」の開発および改良も継続する。セキュリティとプライバシー強化に重点を置いたアップデート「10.3.3」を2016年3月にリリースする。

 なお、6~8月期の決算は、米会計原則(GAAP)ベースの売上高が4億9000万ドルで前年同期から47%減少。GAAPベースの純利益は5100万ドルで前年同期の純損失2億700万ドルから黒字に回復した。特別項目を除いた非GAAPベースの1株当たり損益は0.13ドルの赤字。アナリストらは売上高を6億1100万ドル、特別項目を除いた1株当たり損失を0.09ドルと予測していた(米Wall Street Journalの報道)。

 BlackBerryは、9月に買収を完了したネットワークセキュリティの米AtHocと、買収計画で合意したモバイル管理の米Good Technologyによる企業向けセキュリティの向上、さらにPriv投入を含めた施策により、2016会計年度第3四半期(2015年9~11月)および第4四半期(2015年12~2016年2月)にわずかながら成長を期待している。

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