NECは2015年9月18日、2つのモバイル回線をキャリアの電波状況に応じて自動切り替えする「デュアルモバイル回線サービス」を同日開始したと発表した。壁や障害物などが日々変化する建設現場、スーパーなどの小売店、移転の多い商業施設内のテナント店舗、催事場、事務所など電波環境が変化する場所で安定した通信環境を構築できる。

 NECの法人向けモバイル回線サービス「モバイルクラウド(MVNO)サービス」のau回線と、ビッグローブ(BIGLOBE)のNTTドコモ回線、ワイヤレスVPNルーター「UNIVERGE WA1511」(またはアクセスポイント付VPNルーター「UNIVERGE WA2611-AP」)1台を組み合わせて提供する。ルーターの機能により、モバイル回線の電波状況の悪化を検出して自動的にバックアップ回線に切り替える。

 固定回線を使わずにネットワークを冗長化できるため、短期利用や店舗の敷地変更などの際に、その都度発生する固定回線の工事のコストや時間を削減できる。また、機器の手配から通信契約、サポートまでNECが一括して請け負うため、複数の契約手続きや、障害時の問題点の切り分けなどユーザーの負担となっていた作業工数を削減できる。

 サービスメニューは、メイン回線が最大7GB(WiMAX2+/LTE)、バックアップ回線が無制限(3G)の「デュアルキャリアプラン」が月額4000円。メイン回線が最大7GB(LTE)と無制限(WiMAX2+)、バックアップ回線が無制限(3G)の「デュアルキャリアプランEX」が月額4700円。いずれも別途初期費用が12万円かかる(UNIVERGE WA2611-APの場合は14万2000円)。

NECの発表資料