写真●Hitachi Unified Compute Platform for SAP HANA HA8000/RS440モデルの外観
写真●Hitachi Unified Compute Platform for SAP HANA HA8000/RS440モデルの外観
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 日立製作所は2015年9月17日、インメモリーデータベース「SAP HANA」に特化した専用サーバー機に、中小規模システムや開発検証環境に適した下位モデルを追加したと発表した。9月30日に出荷する。既存の上位モデルはブレードサーバーと外部ストレージを組み合わせたシステム製品だが、今回の下位モデルは同社として初めてラックマウント型サーバー単体で動作する製品を開発した。最小構成時(2CPU、メモリー128Gバイト)の価格(税別)は、OS/ミドルウエアやシステム構築費用を含まずに775万8000円。

 製品名称は、「Hitachi Unified Compute Platform for SAP HANA」(UCP for SAP HANA)の「HA8000/RS440モデル」(写真)。ベースハードウエアに4ソケットの4Uラックマウント型サーバー「HA8000/RS440」を採用した(関連記事:日立がPCサーバー最上位機「RS440」を刷新、CPU性能は2.1倍に)。ストレージを内蔵したラックマウント型サーバーを採用したことにより、ブレードサーバーよりも簡単かつ安価にSAP HANAシステムを導入できるようになった。

 中小規模システムが要求するスペックに合わせて、CPU数やメモリー容量を細かく指定できる()。CPU(Xeon E7-8800v3)は、2個または4個から選ぶ。メモリー容量は、128Gバイトから1.5Tバイトまで7段階で指定できる。CPU数とメモリー容量は後から必要に応じて拡張できる。ストレージは内蔵で、SAS接続HDD(ハードディスク)を9.6Tバイト(1.2Tバイト×8台)搭載する。必要に応じて外部ストレージ「Hitachi Virtual Storage Platform」(VSP)と組み合わせて使う。

表●UCP for SAP HANA HA8000/RS440モデルの構成
GBはGバイト、TBはTバイト
モデル名プロセッサー数メインメモリー容量
Sモデル2個(36コア)128GB/256GB/384GB/512GB/768GB/1TB
Mモデル4個(72コア)128GB/256GB/384GB/512GB/768GB/1TB/1.5TB

 SAP HANA専用機はこれまでブレードサーバーを採用してきた。2011年12月の初期モデルは「BladeSymphony BS2000」、2014年10月にはエントリークラスの「BS500」と論理パーティショニング機能を組み合わせた。2015年5月にはハイエンドクラスのBS2500を採用した(関連記事:日立がSAP HANA専用機を刷新、ハイエンドサーバーがベースに)。