米Oracleは現地時間2015年9月16日、2016会計年度第1四半期(2015年6~8月)の決算を発表した。クラウドサービスは好調だったものの、ドル高とソフトウエアライセンス販売の不振が響き、減収減益となった。

 会計原則(GAAP)ベースの総売上高は84億4800万ドルで前年同期と比べ2%減少した。為替の影響を除いた場合は同7%増となる。

 純利益は17億4700万ドルで前年同期比20%減少、希薄化後1株当たり利益(EPS)は0.40ドルで同18%縮小した。営業利益は同10%減の26億5400万ドルだった。

 非GAAPベースの場合、純利益は前年同期比16%減の23億4700万ドル、EPSは同14%減の0.53ドル、営業利益は同9%減の34億7300万ドルとなる。

 事業別の売上高を見ると、ソフトウエアおよびクラウド事業は64億5800万ドルで前年同期から2%減少した。内訳は、新規ソフトウエアライセンスが同16%減の11億5100万ドル。ソフトウエアライセンス更新および製品サポートは同1%減の46億9600万ドルだった。クラウドサービス(SaaS、PaaS、IaaS)は同29%増の6億1100万ドルで、中でもSaaSとPaaSは合わせて同34%急伸した。

 ハードウエア事業の売上高は前年同期比3%減の11億2800万ドル。システム製品の収入は5億7000万ドルで同1%減少、システムサポートによる収入は5億5800万ドルで同5%減少した。

 このほか、サービス事業の売上高は8億6200万ドルで、前年同期から1%増加した。

 海外メディアの報道(米New York Times英Reuters)によると、アナリストらは第1四半期の売上高を85億3000万ドル、特別項目を除いたEPSを0.52ドルと予測していた。EPSはアナリスト予測を上回ったが、売上高が予測を下回るのは3四半期連続という。また、Oracleは2016会計年度第2四半期(2015年9~11月)の業績見通しについて、売上高を前年同期比2%減~1%増と見込んでいるが、「期待外れ」とするアナリストの意見もある。

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