写真●第4世代の「Apple TV」とそのメニュー画面
写真●第4世代の「Apple TV」とそのメニュー画面
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 米Appleは現地時間2015年9月9日、セットトップボックス(STB)「Apple TV」の新モデルを発表した。前モデルの発売から3年半ぶりとなる刷新で、第4世代のモデルとなる。メニューなどのコンテンツの表示方法を大幅に変更したほか、付属のリモコンにマイクを搭載しており、音声アシスタント機能「Siri」を利用できるようにした。データ容量が32Gバイトと64Gバイトの2つを用意し、米国での価格はそれぞれ149ドルと199ドル。10月末の発売を予定している。

 新型Apple TVは、アプリ配信サービス「App Store」に対応し、サードパーティが開発したアプリやゲームなどを利用できる。Apple TVのWebサイトでは、宿泊先予約サービスの「Airbnb」や人気スペースシューティングゲーム「Galaxy on Fire」の最新版などを紹介している。また同社が今年6月末に開始した定額制音楽ストリーミングサービス「Apple Music」もApple TVで利用できるようになった。

 メニュー画面のデザインはこれまでの黒地をベースにしたものから、Apple Musicと同様の白地に変更した。従来のApple TVは映画などの作品を探す際に、1つのサービス内でしか探せなかったが、新モデルでは複数のサービスにまたがって検索できるようになった。Appleの発表イベントでは、Siriで「ジェームス・ボンド」の映画を一覧表示し、その後「ショーン・コネリー」主演作品に絞り込むといったデモを披露した。

 米Wall Street Journalなどの米メディアは、ハードウエアの最大の特徴はリモコンだと報じている。新たなリモコンではSiriが利用できるほか、タッチセンサーを備えており、メニューのアイコン間を移動したり、画面をスクロールしたりできる。このほかSiriはコンテンツの再生中も利用できる。発表イベントでは、「今、彼女(映画の登場人物)なんて言った?」とSiriに話しかけると、15秒前に戻り、一時的に字幕を付けて同じシーンを再生するという機能を紹介した。

 新モデルは64ビットA8チップを搭載する。本体の大きさは幅98mm、奥行き98mm、高さ33mm。リモコンは大きさが幅38mm、高さ124mm、厚さ6.3mm、重さは47g。リモコンはBluetooth 4.0、IRトランスミッタを搭載するほか、ゲームなどの利用のために加速度センサーとジャイロスコープも備えている。充電は底部にあるLightingコネクターで行い、1回の充電で数カ月持続するとAppleは説明している。新モデルは他社製ゲームコントローラー(MFi対応=Apple認証製品)にも対応している。

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