図●メールの消失をアナウンスするヤフーのWebサイト
図●メールの消失をアナウンスするヤフーのWebサイト
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 2015年9月6日、ヤフーは同年8月28日に発生した「Yahoo!メール」の障害に伴って、顧客メールの一部が消失したと発表した(関連記事:「Yahoo!メール」260万ユーザーが使えず、ストレージのソフト障害が原因)。消失したのは、同障害の影響を受けた約260万ユーザーのうち、約97万ユーザーの受信メール約258万通。ヤフーは8月28日の障害復旧時点で「メールの消失はない」と告知していたが、それを訂正し、「改めておわび申しあげる」(ヤフーのWebサイト)としている()。

 「Yahoo!メール」の障害は2015年8月28日午前10時20分ころに発生、同日の午後8時ころに復旧した。障害発生中の受信メールについても、翌29日午前1時ころには復旧。ところが2015年9月3日に顧客からの問い合わせで調査したところ、受信メールの消失が判明。影響範囲やメール復旧の可能性などを調べてきた結果、約258万通について消失が確定したとして、本日の発表に至った。

 ヤフーは障害発生期間中、一時的に受信メールを保管しておくバックアップシステムを準備しているが、これに不具合があった。障害発生中の受信メールをバックアップシステムから本番系システムにリストアする作業中に、一部のメールを消失させてしまったもようだ。バックアップシステムの不具合の詳細については、「現在調査中」(ヤフー広報)としている。

 近く事故調査チームを発足し、再発防止策の策定などに務めるという。「現時点でユーザーへの補償などは予定していない」(同)。受信メールが消失した可能性のあるユーザーがYahoo!メールのトップページにアクセスすると、消失の有無が確認できるツールを使えるという。