画面1●NeoFaceを組み込んだ業務システムの例(提供:NEC)
画面1●NeoFaceを組み込んだ業務システムの例(提供:NEC)
[画像のクリックで拡大表示]
画面2●NeoFaceを組み込んだ業務システムの例(提供:NEC)
画面2●NeoFaceを組み込んだ業務システムの例(提供:NEC)
[画像のクリックで拡大表示]

 NECは2015年9月4日、顔検出/顔照合エンジン「NeoFace」を強化し、これまでよりも認識精度を高めた新バージョンの販売を開始したと発表した。新たに、米国標準技術研究所(NIST)の顔認証技術ベンチマークテスト「FRVT2013」で1位を獲得したアルゴリズムを搭載した。

 NeoFaceは、情報システムに組み込んで利用する、顔検出/顔照合エンジン(ソフトウエア開発キット)である。カメラで撮影した映像や画像から顔を検出し、さらに登録済みの人物かどうかを判別できる。出入国管理や入館管理、店舗におけるマーケティング分析など、幅広い用途に利用できる(画面1画面2)。

 新バージョンでは、アルゴリズムの刷新により、顔認証の精度を高めた。NECによれば、従来版と比べて、登録画像データベースから本人の顔画像を検索する「I対N」の認証精度が28%向上し、2枚の顔画像が同一人物かを判定する「1対1」の認証エラー率を3分の2に低減したという。

 新旧のバージョンの違いが分かるベンチマークテストの絶対値は公表していないが、2010年に従来版で実施したベンチマークテストでは、2枚の顔画像が同一人物かを判定する「1対1」の認証エラー率が0.3%だったという。

 顔認識アルゴリズムの刷新によって、真正面ではないやや横向きの顔画像や解像度が低い画像、照明が暗い場所など、厳しい撮像環境での認証精度を改善したとしている。さらに、大規模データベースでの照合速度の向上など、性能を大幅に引き上げたとしている。