米Twitterがようやくインドネシア拠点の従業員を雇用したと、米Wall Street Journalが現地時間2015年9月2日に報じた。

 Twitterは約1年前に、インドネシアのジャカルタにオフィスを設置する計画を明らかにしていた。しかし当時の最高経営責任者(CEO)だったDick Costolo氏が辞任し(関連記事:Twitter、Dick Costolo氏が7月1日付けでCEO辞任)、後継探しが長引いていることなどから、インドネシアのチーム形成が進んでいなかった。

 TwitterマネージングディレクターのParminder Singh氏はWall Street Journalのインタビューに対し、3月にオフィスのオープンセレモニーを行う計画だったが、当局からの承認取得や物理的なインフラ整備に時間がかかったと説明した。

 インドネシアのチームは、広告代理店や大手広告主とのパートナーシップ確立と、新製品のマーケティングに焦点を当てる。メディア提携、広告販売、パブリックポリシー策定を専門とするスタッフらで構成する。Singh氏はスタッフの規模について明らかにしなかったが、採用はまだ早期段階だとしている。

 人口約2億5000万人のインドネシアはスマートフォンとソーシャルメディアの利用が急速に広まっており、Twitterをはじめとする世界の企業が注目している。

 Twitterは国別のユーザー数を公表していないが、Singh氏がインドネシアを「成長の原動力」と呼ぶところを見ると、最もユーザー数が伸びている新興国の1つと思われる。

 地元メディアの「Jakarta Post」によると、Twitterでは、6月以降空席だったインドネシア事業責任者が最近決定した。新たに就任するRoy Simangunsong氏は、米Yahoo!、米Microsoft、米IBMなどで、インドネシア事業の責任者を務めた経歴を持つという。

 Twitterはアジア太平洋地域への事業拡大を進めており、今年1月にはインドZipDialの買収を発表した(関連記事:Twitter、インドのモバイルマーケティング新興会社を買収へ)。また、中国企業向け広告事業を展開するために香港営業所を開設している(関連記事:Twitterが香港に営業所開設へ、中国企業向け広告事業を拡大)。