一般社団法人のGAJa(ホームページ)は、訪日外国人向けアプリ「OMOTENASHI App」をリニューアルし、このほど正式にリリースした。

 同アプリは、昨年度にJIPDEC(日本情報経済社会推進協会)の実証実験として配布をしていたもので、訪日外国人向けの観光・防災減災アプリと位置づける。平時には観光情報を、非常時には防災減災情報を配信するアプリとして利用されることを目的に製作、8月25日にリニューアルして配布を開始した。

 OMOTENASHI Appは「フリーWi-Fi機能」と「OpenID機能」を備える。「アプリのためのアプリ」として様々なアプリと連携し、多数の自治体や民間事業者と訪日外国人をつなぐ役割を果たす方針。

 フリーWi-Fi機能については、8月末時点で全国約6万カ所のスポットに無料で接続をすることが可能。さらにスポット数を大幅に拡張できるように、全国の自治体や民間事業者と協力、連携していく。

 OpenID 機能を備えており、「OMOTENASHI App」内に掲載されている各民間事業者などのアプリをダウンロードすると、「OMOTENASHI App」のID でログインできるようになっている。

 さらに、多言語対応の災害情報提供システムの仕組みも用意して、全国の自治体などが来年度中に利用できるように準備を進めている。

 GAJaは、急速に普及するスマートフォン内に共通アプリ基盤を形成し、「災害情報などが多数の住民に届くようにする」「地域経済の活性化に役立てていく」ことを目標に活動している。「OMOTENASHI App」のリリースもその一環である。

 GAJaでは、Wi-Fi環境整備や多言語対応など地域が直面している問題に目を向けて、具体的で実践的なプログラムを自治体や地域と共有していくことを目的とした無料シンポジウムを企画し、9月11日に神戸市で開催する。

[「フリーWi-Fiと多言語対応について考えるシンポジウム」のページ]