セイコーエプソンは9月1日、コンシューマー向けインクジェットプリンター「カラリオ」(Colorio)シリーズの新製品4機種6モデルを発表した(写真1、写真2)。同シリーズの新たなフラッグシップとなるコンパクトなA3対応複合機を新規投入。主力のA4対応複合機と手差しA3対応複合機、そして年賀状向けのはがきプリンターをそれぞれモデルチェンジした。現行ラインアップの一部は、中下位機種を中心に販売を継続する。また、写真愛好家向けの「プロセレクション」シリーズにも、新製品を1機種追加した。発売時期は、モデルチェンジのカラリオ3機種が9月10日。他の機種は10月以降に順次発売する。
発表会では、まずエプソン販売社長の佐伯直幸氏(写真3)が挨拶に立ち、制定から40周年を迎えた「エプソン」ブランドの製品の中で、同じく20周年を迎えた「カラリオ」ブランドの位置付けを紹介。「カラリオのプリンティングを支えるマイクロピエゾ技術は、他の事業領域にも展開され発展してきているが、カラリオの開発と量産効果によってさらにその技術が磨かれてきている。カラリオはマイクロピエゾ技術を鍛える軸の商品として最重要と考えている」と述べ、近年はウェラブルなど新領域の製品にも力を入れる中で、今後もカラリオを重視していく姿勢を示した。
セイコーエプソンでプリンター事業部長を務める久保田孝一氏(写真4)は、製品戦略について説明した。ポイントは、(1)写真画質へのこだわりとテキスト画質の向上、(2)簡単操作の追求、(3)スマホアプリの高機能化、の3点。(1)の画質については、新規開発機種に採用した新しい6色構成のインクをはじめ、「作品印刷」機能の追加、手軽に鮮やかに色調補正する「高彩モード」、そして画質補正技術の「オートフォトファイン!EX」などを開発した。テキスト画質の向上については、コピー時に使える背景除去モード、細線や文字を強調して印刷するモードを利用可能にした。(2)の簡単操作は主に、6年ぶりにフルモデルチェンジしたはがきプリンター向け。徹底して使いやすくなるユーザー・インタフェースを作り込んだ。(3)のスマホアプリについては、Epson iPrintのユーザーインタフェースを改良し、年賀状印刷アプリに宛名印刷機能を追加した。