米Appleがオリジナルの映像作品を制作する事業について検討していると、複数の海外メディア(米Forbes米Bloomberg米CNETなど)が現地時間2015年9月1日までに、エンターテインメント産業の業界誌、米Varietyの記事を引用して伝えた。

 それによると、Appleは過去数週間にわたり米映画産業の幹部と会合を開き、オリジナル映像作品制作事業についての初期段階の協議を行った。この事業を統括するのは、同社インターネットソフトウエア/サービス部門担当上級バイスプレジデントのEddy Cue氏だという。

 Appleは今後数カ月のうちに社内にコンテンツのプロダクションチームをつくる計画と見られている。同社の最終目標は、ストリーミング配信用長編コンテンツを量産する開発/制作部門の設置。これにより同社は米Netflixなどの競合に対抗するという。また、Appleは今後数カ月のうちにヘッドハンティング会社を通じて人材を集める計画で、2016年の事業開始を目指していると、Varietyは報じている。ただし同社が注力しているのがテレビシリーズなのか、映画なのか、あるいは両方なのかといったことは分からないと同誌は伝えている(関連記事:「Netflixはテレビの在り方を変える」、イベントで米本社の Hastings CEO)。

 Appleは米サンフランシスコで現地時間9月9日に製品発表イベントを開催することを明らかにしている。このイベントではiPhoneの新モデルのほか、セットトップボックス(STB)「Apple TV」の第4世代モデルも発表されるとの観測が出ている。米メディアは、Appleが月額40ドル程度の定額制ストリーミングテレビサービスを計画しており、2016年にはApple TVで同サービスが利用できるようになる見通しだと伝えている(関連記事:「Apple TV」の新モデル10月に発売か、Siri/App Storeに対応との観測)。