写真●ストレージクラフトテクノロジーでジェネラルマネージャーを務める岡出明紀氏
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画面1●ShadowProtect SPXの管理コンソール画面
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画面2●ShadowControlを使えばスケジュール設定などのバックアップポリシーを一極集中管理し、これを個々のエージェントに配布して反映できる
画面2●ShadowControlを使えばスケジュール設定などのバックアップポリシーを一極集中管理し、これを個々のエージェントに配布して反映できる
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 ストレージクラフトテクノロジーは2015年9月1日、DR(災害復旧)サイトの構築などに向いた企業向けイメージバックアップソフト「StorageCraft ShadowProtect SPX」について、7月から販売しているLinux版に次いでWindows版を追加したと発表した。単一の管理コンソールからLinux機とWindows機のバックアップを一元的に管理できるようになった。

 ShadowProtect SPXは、OSを含めたドライブのイメージを丸ごとバックアップするソフトである(関連記事:Linuxサーバーの災害復旧サイトを20万円で実現するソフト「ShadowProtect SPX」)。特徴の一つは、物理サーバーのバックアップイメージを仮想サーバー上にリストアするなど、物理環境と仮想環境の垣根を越えてサーバー環境を移行できること(関連記事:イメージ・バックアップは異機種間での「システム移行」に使う)。「マイナンバー対応で求められる事業継続性の確保や災害復旧に向く」(ジェネラルマネージャーの岡出明紀氏、写真)という。

 ソフトウエアは、バックアップ対象機にインストールするエージェントと、エージェントをリモートで管理する管理コンソールで構成する。スケジュールバックアップは、曜日指定や時刻指定、1時間ごとのインターバル設定など、細かく指定できる。バックアップ方法は、フルバックアップのほか、前回からの変更部分だけをバックアップする増分バックアップができる。スナップショット機能を備えており、業務時間中にアプリケーションを止めずにバックアップできる。

 今回、先行して販売していたLinux版に加えて、Windows版を用意した。これにより、同一の管理コンソール(LinuxまたはWindowsで稼働、図1)から、Linux機のエージェントとWindows機のエージェントを一元的に管理できるようになった。

 無償で利用できるオプションの監視ソフト「ShadowControl」も刷新した。スケジュール設定などのバックアップポリシーをShadowControlで集中管理し、これを個々のエージェントに配布して反映できるようになった(図2)。ShadowControlでは、仮想環境向けの機能として、個々の仮想サーバーのバックアップが一斉に始まることのないように開始時刻を自動的にずらす機能なども備える。

 ShadowProtect SPXには、機能下位で従来版に当たる「ShadowProtect 5」(Linux版とWindows版)がある。つまり、Windows版のShadowProtectは今回のShadowProtect SPXが初めてというわけではなく、ShadowProtect 5のWindows版が存在した。しかし、ShadowControlを使ってポリシーを配布できるエージェントは、ShadowProtect SPX(Linux版とWindows版)に限られる。また、ShadowProtect SPX同士でない限り、同一の管理コンソールで一元的に管理することはできない。

 価格(税別)は、Linux版とWindows版ともに、バックアップ対象サーバー1台当たり11万7600円。Windows版はデスクトップのバックアップも可能で、デスクトップ1台当たり1万700円。オプションライセンスを適用すると、DRサイトを実現できる。バックアップイメージの遠隔地レプリケーションは1万7200円、バックアップイメージを仮想サーバー上に事前にリストアしておく機能は3万4400円など。