2020年に商用化を目指す次世代の高速・大容量通信規格「5G(第5世代移動体通信)」。7月22~23日の2日間、NTTドコモは横須賀の「NTTドコモR&Dセンタ」において「5G Tokyo Bay Summit」を開催した。イベントの基調講演にて、NTTドコモ取締役常務執行役員の尾上誠蔵氏は「5Gはビジネスモデルが重要。3Gや4Gでは技術の比重の方が高かったが、5Gでは技術はビジネスモデルを支える存在になる」と語り、サービス付随型で5Gを推進していく姿勢を打ち出した。

 この方針を受け、8月22日、NTTドコモ・ベンチャーズが主催するアイデアソン/ハッカソンのシリーズイベント「5Gアイデアソン・ハッカソン」が、アークヒルズの「NTTドコモ・ベンチャーズ ラウンジ」で開幕した。参加者の対象は、個人またはベンチャー企業など団体も含む。土曜にもかかわらず会場には数多くの人が詰めかけ、満員の盛況となった(写真1)。

写真1●オープニングトークの様子
写真1●オープニングトークの様子
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 今回のイベントは前半と後半に分かれ、8月22日~11月16日までをアイデアソンの期間とし、この期間内に複数回、顔を付き合わせたリアルの場でのアイデアソンを実施。12月10日にアイデア審査発表会を行い、優秀アイデアを選定する。その後、1カ月程度のデモパートナー募集・選定期間を経て、最終的にはドコモ5Gデモンストレーションパートナーとして認定する。

 後半は5Gバーチャルハッカソンとなる。開発サポート期間は3カ月~半年程度を予定し、成果物は2016年に実施する5Gの「Demo Day」を始め、さまざまな5G関連のイベントにおいて披露される。

 これら一連の活動のキックオフイベントに位置付けられる今回は、NTTドコモ・ベンチャーズとNTTドコモの関係者、そして協賛企業である森ビルからゲストを迎えてのオープニングトークが行なわれた。最初にNTTドコモ・ベンチャーズ 取締役副社長の秋元信行氏が登壇し、シリーズイベントの意義について語った(写真2)。

写真2●NTTドコモ・ベンチャーズの秋元氏
写真2●NTTドコモ・ベンチャーズの秋元氏
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 本イベントは個人やベンチャーとコラボすることがゴールではなく、「5Gを活用したサービスを皆さんと『協創』し、一緒に新しいモノを作ることを目的にしている」という。こうした背景から「これまで以上に気合いが入っている」と述べ、今回のシリーズイベントに対する期待の高さを示した。