米Appleがセットトップボックス(STB)「Apple TV」の第4世代モデルをまもなく発表し、10月にも製品を発売する見通しだと、複数の米メディア(PCMagVentureBeatなど)が現地時間2015年8月30日までに米9to5macの記事を引用して伝えた。

 それによると、Apple TVの新モデルは、ユーザーインタフェースが刷新され、新たなリモコンが付属し、音声アシスタント機能「Siri」も利用できるようになる。またApp Storeに対応し、開発者にはSDK(ソフトウエア開発キット)が用意されるという。Appleはこのほか、月額40ドル程度の定額制ストリーミングテレビサービスを計画しており、2016年には新型Apple TVで同サービスが利用できるようになる見通しという。

 9to5macは事情に詳しい関係者の話として、「新型Apple TVの本体は現行の第3世代モデルと似ているが、やや幅広になり、厚みも増す」と伝えている。一方で価格は149ドルまたは199ドルになる見通しで、第3世代モデルの69ドルより高くなる。価格についてはAppleの幹部が現在最終的な検討をしていると、9to5macは伝えている。

 このほかAppleは、現行のApple TVをエントリーモデルという位置づけで販売を継続する方針という。この現行モデルについてはソフトウエアアップデートが計画されており、これにより定額制ストリーミングテレビサービスが利用できるようになる。ただし現行モデルはApp Storeには対応せず、Siriによる直接的な操作もできないという。

 Appleは米サンフランシスコで現地時間9月9日に製品発表イベントを開催することを明らかにしている。このイベントではApple TVの新モデルのほか、「Force Touch(感圧タッチ)」や、4Kビデオ撮影が可能な1200万画素カメラを搭載する新型スマートフォン「iPhone 6S」「iPhone 6S Plus」(いずれも通称)などが発表されるとの観測が流れている(関連記事:Apple、9月9日にイベント開催、次期iPhoneや大型iPadなど発表か)。