日立システムズは2015年8月28日、Windowsパソコンとヘッドセットだけで利用できるクラウド型のコンタクトセンターシステム「Finnovaユニファイドコミュニケーション対応CTIサービス」(図)を発表、同日販売を開始した。価格(税別)は導入規模に応じて変わり、初期費用が40万円から、月額費用がオペレーター1席当たり2万9000円から。オンプレミス型での提供も可能。
コンタクトセンターシステムのサーバー機能をクラウド型で提供する。オペレーター側は、Windows 7が動作するパソコンとUSB接続型ヘッドセットさえあれば、どこからでも利用できる。パソコンに専用のアプリケーションをインストールする必要はなく、Webブラウザー(Internet Explorer 9/10またはFirefox)、Flash Playerプラグイン、Windows Media playerプラグイン(通話録音の再生時)などを使う。
データセンター側では、CTIソフトとして、日立システムズのコンタクトセンターでも利用している米Exigen EbITの「CSIM」を利用する。コールセンター業務に必要な、IVR(音声応答機能)、ACD(コールルーティング)、通話録音、レポーティングなどの機能を網羅的に備えている(表)。1000席を超える大規模コンタクトセンターでも安定稼働している実績があるという。
機能も順次拡張する。現在は、AOSモバイルのSMS(ショートメッセージサービス)活用サービス「AOSSMS」との連携に取り組んでいる。今後は、Webチャット、CRM機能、SNS連携など、顧客接点機能の強化を図る。これらにより、2018年度末までに累計30億円の販売を目指す。
機能 | 概要 |
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アウトバウンド | 電話発信機能。(1)手動発信、(2)プレビューコール機能(ポップアップ表示されたコールリストから選択してコール)、(3)プレディクティブ発信機能(自動発信)、が可能 |
IVR(Interactive Voice Response) | エンドユーザーのダイヤル操作や声に合わせて、あらかじめ録音した音声を自動的に再生する。業務処理の自動化など、オペレーターの代行として活用できる |
ACD(Automatic Call Distribution) | エンドユーザーからの着信を、オペレーターのスキルや稼働時間、空き状況などに応じて振り分ける |
通話録音 | エンドユーザーとオペレーター間の通話や、オペレーター同士の通話内容を録音する。コンプライアンス順守やクレーム対応に活用できる |
モニタリング | オペレーターの稼働状況(通話状況)を一元化して管理/閲覧できる。オペレーターの適切な配置や、オペレーターの対応支援に役立つ |
統合レポーティング | 顧客別、サービス別、チーム別、シナリオ別など、各種の切り口でレポートを表示する |