キヤノンは8月26日、インクジェットプリンター「PIXUS」シリーズの新モデル5機種を発表し、コンシューマー向けA4対応複合機のラインアップを一新した(写真1)。9月3日に発売する。従来モデルからインクを変更して画質を向上。クラウド機能の強化やスマホアプリの刷新、印刷活用サイトの充実など、主に使い勝手を強化した。
ハード面で目立った変更のないマイナーチェンジということもあってか、発表会では新製品について例年のような技術的な説明はなく、ニュースリリースが配付されただけだった。会場では冒頭から、新たにコミュニケーションパートナーに起用された女優の石原さとみさんが登場。新CMの紹介や写真にまつわるトークセッションのほか、NFC(Near Field Communication)機能を利用したスマホのタッチ印刷を実演するなど、主にプリンターの活用法を披露する内容だった(写真2)。
今年の新機種も、例えば無線LANの設定メニューに「ケーブルレスセットアップ」が加わるなど細かい使い勝手の改良は続いているが、ここ数年は目を引くような新機能が登場していない。そんな状況について同社関係者に、プリンターはもう完成形に近づいていて今後は斬新な機能追加が期待できないのか問いかけてみたところ、「新たな製品企画はあって開発はしているが、いずれも社内での評価が今ひとつで実装に至っていない」との話だった。なお、昨年8月の製品発表会では、同社初のビジネスインクジェットプリンター「MAXIFY」シリーズも発表されたが、今回はMAXIFYの新モデルは登場しなかった。