2015年8月26日に開幕した「CEDEC 2015」(主催:コンピュータエンターテインメント協会、CESA)では、ゴールドスポンサーとなっている日本マイクロソフトのセッションが5つある。そのうちの一つ、「最高のゲーミングプラットフォームWindows 10!そのテクノロジーと開発手法」では、デベロッパーエバンジェリズム統括本部の鵜木健栄テクニカルエバンジェリストが講演した。
2015年7月に正式リリースされたWindowsの新バージョン「Windows 10」をゲームのプラットフォームとして見た場合、注目すべきは(1) DirectX 12、(2)Xbox App、(3)Game Bar、(4)Xbox Liveであるという。DirectX 12は描画ライブラリの新版で、従来バージョン11と比べ、CPU(Central Processing Unit)使用で50パーセント、GPU(Graphics Processing Unit)使用で20パーセント上回る性能を提供するという。8個までのCPUコアを均等に使うようにしたこと、GPUが複数ある場合(例えばCPUに統合されたGPUと拡張ボード上のGPUがある場合)にそれらのすべてを使う「マルチアダプター」、ステート変更によるオーバーヘッドを減らす「PSO(Pipeline State Object)」などの改良を施したためだ。
Xbox AppはWindows 10に搭載されるゲーム管理アプリで、ゲームプレイ情報の管理、ゲームストリーミング、ソーシャルハブなどの機能を持つ。Game BarはWindows+Gキーで呼び出されるもので、ゲームの静止画、動画を作ったりする機能を持つ。プレイ動画を他の人に見せるのに使える。YouTubeの動画をキャプチャーするデモを披露した。ただ、ゲーム開発者の側でコンテンツプロテクションをかけることも可能になっている。Xbox Liveは、オンライン対戦などの機能を強化。ゲーム開発会社の側で、期間限定のイベントを開催したり、ゲームのチューニングをディレクター、プランナー、エディターなどが簡単にできる仕組みも用意した。
Windows 10に搭載された新しいWebブラウザ「Edge」も推奨した。Azure Mobile Servicesを使うとクラウドで動画をエンコーディングして配信できる。Dolby Audioに対応して、高音質が楽しめる。「5.1チャンネル、7.1チャンネルの音楽再生環境がある人は、ぜひそこでhttp://audioexperience.dolby.com/を試してみてほしい」。
開発ツールの新版「Visual Studio 2015」も重要だ。「Windows Bridge」を使うと、Webアプリ、従来型の(クラシックな)Windowsアプリ、Androidアプリ、iOSアプリをWindows 10で使える。ただ、それらの提供時期はまちまちだ。Web用は公開済みだが、クラシック向けは来年、Android向けはプレビュー受付を開始したところ、iOS向けはプレビューを公開中である。「Bridgeもあるけれどお薦めしているのはUWP(Universal Windows Platform)向けアプリのネイティブ開発。API(Application Programming Interface)が洗練され、高速で、作りやすい」という。
Visual Studio 2015のゲーム開発者向け機能も紹介した。診断(diagnostic)機能を使うと、GPUの動作状況を監視できる(デバッグモードでない場合も動かせる)。グラフィックスアナライザを使うと、画素ごとのヒストリーを調べたりもできる。表示フレーム数が悪化した時にその画面のキャプチャーを取る機能などもあるという。役立つ場面が多そうだ。