既婚者向け出会い系サイト「Ashley Madison」から流出した情報がオンラインで公開された事件について、同サイトを運営するカナダAvid Life Mediaは犯人逮捕につながる情報提供者に懸賞金50万カナダドルを用意している。同事件を捜査しているカナダのトロント市警察とAvid Life Mediaが現地時間2015年8月24日に明らかにしたと、複数の米メディア(Wall Street JournalForbesTechCrunchなど)が報じた。

 Ashley Madisonは7月に不正侵入を受けてユーザーの個人情報が盗まれ、8月18日に流出情報がダークWebサーバー上にアップロードされた。公開されたデータ9.7Gバイトにのぼり、サイト利用者の氏名や住所、クレジットカード情報や支払取引情報が含まれる。「Impact Team」を名乗るグループが先月、犯行声明で、盗んだ情報を公開すると宣言していた(関連記事:ハッカーが不倫サイトから盗んだ情報をオンラインで公開か)。

 トロント市警察は「これは本質的に犯罪だ」と強く非難し、米連邦捜査局(FBI)や米国土安全保障省(DHS)といった米当局とともに捜査にあたっていることを明らかにした。また、データ漏えいに関して2件の自殺を調べていること、300カナダドルの支払いを要求される脅迫が複数報告されていることを認めた。

 Avid Life Mediaの広報担当者は、「全力を注いで当局の捜査に協力する」と述べたが、捜査状況については明らかにしなかった。