写真●ファナックの稲葉善治 代表取締役社長(右)とPFNの西川徹 代表取締役社長
写真●ファナックの稲葉善治 代表取締役社長(右)とPFNの西川徹 代表取締役社長
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 ファナックとPreferred Networks(PFN)は2015年8月21日、資本提携の合意を発表した。ファナックは2015年9月末までに、PFNに9億円を出資して発行済株式総数の6.0%相当を取得する。工作機械やロボットの生産性向上や予防保全を目指したディープラーニング(多層ニューラルネットワークによる機械学習)技術の開発を加速させる狙いだ。

 同日開かれた記者説明会に臨んだ、ファナックの稲葉善治代表取締役社長は「PFNは世界最先端の機械学習技術の担い手。工作機械や産業用機器を使った生産現場を高度に自動化するために提携は欠かせない」と語った。実際には、複数のロボットがお互いの稼働状況を認識して、生産性を高めるようなことが可能になるという。「2016年春には、具体的な成果を発表したい」(稲葉代表取締役社長、写真)。

 PFNの西川徹 代表取締役社長 最高経営責任者は「事業拡大の中核となるのが製造業向けビジネス」とする。既に同社の研究開発施設内では、ファナック製のロボットを使った実証実験を進めているという。