写真1●「ECをもっと日常的に使ってもらいたい」と語る中西氏
写真1●「ECをもっと日常的に使ってもらいたい」と語る中西氏
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写真2●コンビニやドラッグストアと同様な商品をそろえた
写真2●コンビニやドラッグストアと同様な商品をそろえた
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写真3●楽びん!の配送スタッフ
写真3●楽びん!の配送スタッフ
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 楽天は2015年8月20日、ECで注文した商品の即時配送サービス「楽びん!」の正式提供を始めたと発表した。注文してから最短20分で商品を届けるのが特徴で、飲料やインスタント食品、日用品など450品目をそろえた。24時間年中無休で、忙しいビジネスパーソンや女性の需要を狙う。まず東京都内4区から始めて、対象地域を順次広げる。

 「昨今のECは、即時入手サービスでスピードを追求している。加えて受け取りの手間も減らさなければならない」。楽びん!の開発を率いた、新サービス開発室の中西勝也氏は、開発の背景をこう説明した(写真1)。

 楽びん!の利用者はまずスマートフォンに専用アプリをダウンロードして会員登録をする。注文する際には、まず商品を届けてもらう場所を指定。商品と数量を選んで注文する。支払いにはクレジットカード情報を登録する必要がある。

 購入できる商品はソフトドリンクやお酒、インスタント食品やレトルト食品、菓子といった食品、洗剤やトイレットペーパーといった日用品など18分野、450品目(写真2)。楽天が運営するカフェで人気のあるスイーツやコーヒーのほか、電球や歯ブラシなど「あって良かったと思える商品をそろえた」(中西氏)。

 配送時間は最短20分をうたう。アプリを起動して場所を指定すると、配送時間の目安が表示される。商品を選んで注文を完了する前には、より正確な予定時刻を表示する。

 即時配送を実現するため、楽天は利用者や配送車の位置情報を基にスタッフへ行動を指示するシステムを開発した。同社は対象地域内に、一定の商品在庫を載せた配送車を巡回させている(写真3)。利用者からの注文が入ると、注文内容や配送場所、配送車の場所や商品在庫の内容などを基に、最短時間で届けられる配送車を向かわせる。

 当面の対象地域は東京都の渋谷区、港区、目黒区、世田谷区のそれぞれ主要地域。今後、対象地域を順次広げる。

 配送料金は、楽天の配送スタッフが利用者の手元まで商品を届ける場合は770円、利用者が受け取り指定場所に到着した配送車まで商品を引き取りに来る場合は390円。後者の場合は、2500円以上注文すると配送料が無料になる。