写真1●「3D XPoint」を採用したSSD(Solid State Drive)である「Intel Optane」
写真1●「3D XPoint」を採用したSSD(Solid State Drive)である「Intel Optane」
[画像のクリックで拡大表示]

 米Intelは2015年8月18日(米国時間)、米サンフランシスコで開催した「Intel Developer Forum(IDF)」で、同社と米Micron Technologyが開発した新方式の不揮発性メモリー「3D XPoint」を採用したSSD(Solid State Drive)である「Intel Optane」を2016年に発売すると発表した(写真1)。IDFの基調講演ではOptaneの性能デモを初公開し、既存のSSDよりも5~7倍高速であることを示した。

 SSDであるOptaneは、IntelとMicronが共同開発した3D XPointとIntelが開発したメモリーコントローラーやソフトウエアを組み合わせた製品となる(写真2)。IntelとMicronが2015年7月に発表した3D XPointは、現在主流の不揮発性メモリーである「NAND」方式のフラッシュメモリーに比べて1000倍高速で、DRAMよりも記録密度が10倍高いとしている(関連記事:米Intelと米Micronが新不揮発性メモリー「3D XPoint」を発表、NANDより1000倍高速)。

写真2●Intel Optaneの形状
写真2●Intel Optaneの形状
[画像のクリックで拡大表示]

 もっとも、IDFの基調講演で公開したOptaneのデモでは、3D XPointを採用したOptaneのIOPS(1秒辺りの入出力回数)がNANDフラッシュを採用する既存のSSDに比べて5~7倍程度多いだけで、「NANDに比べて1000倍高速」には遠く及ばなかった(写真3)。

写真3●Intel Developer Forumで実施したIntel Optaneのデモ
写真3●Intel Developer Forumで実施したIntel Optaneのデモ
[画像のクリックで拡大表示]

 これは「今回のデモで使用したストレージの接続規格が既存の『PCI Express』であり、その速度がボトルネックになったため」(Intel NVM Solutions GroupのBill Leszinske氏)だという。「NVM Express(Non-Volatile Memory Express、NVMe)」などのより高速な規格を使用すれば、Optaneをより高速に利用できるとしている。