日本マイクロソフトは2015年8月7日、LINE上でテキストチャットを楽しめる女子高生キャラクターの人工知能「りんな」を公開したことを発表した。

画面1●「りんな」を紹介するWebサイト
画面1●「りんな」を紹介するWebサイト
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 りんなは、LINEビジネスコネクトを活用した会話ボットで、「おしゃべり好きな女子高生」という設定。「人間らしい自然な会話を通じてユーザーの心と感情的なつながりを築くことができる」(日本マイクロソフトのブログより、画面1)としている。

 りんなは、Bing検索エンジンが活用するディープラーニング(多層のニューラルネットワークによる機械学習)技術と、MSの機械学習クラウドサービス「Azure Machine Learning」を組み合わせたもの。検索エンジンが収集したウェブサイト上のテキストをベースに会話文を構成しているという(画面2)。不適切な表現は自動または手動で排除している。

画面2●りんなとの会話例
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画面2●りんなとの会話例
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画面2●りんなとの会話例

 日本のBingチームが開発・運用を担当するほか、Microsoft Research Asiaも開発に参画している。チャット機能に加え、今後は画像認識や音声認識などの能力も加える計画という。

 さらに日本マイクロソフトは、りんなの会話エンジン技術を「りんなAPI for Business」として他社にも提供する。現時点で、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)とトランスコスモスが運用パートナーとして名乗りを上げている。DACはメッセージ配信システム「DialogOne」との連携、トランスコスモスは顧客情報管理(CRM)サービスへの活用を模索している。