米Microsoftは現地時間2015年8月6日、 iOS向けアプリケーションをWindows 10に移植するためのツールキット「Windows Bridge for iOS」をオープンソースで公開したと発表した。Windows Bridge for iOSは現在、進行途中にあり、最終版に向けて早期段階のフィードバックを広く集めたいとしている。

 Windows Bridge for iOSは「Project Islandwood」の開発コード名で呼ばれていた技術で、同社が今年4月に開催した開発者向けカンファレンス「Build」で発表した4つの「Windows Bridge」の1つ。iOSアプリケーション開発者は、少ない手間でWindows 10向けにアプリケーションを構築および実行できるようになる。

 Microsoftは、MITライセンスのもと、現状のWindows Bridge for iOSのソースコードを「GitHub」で公開した。x86およびx64版のWindows 8.1およびWindows 10アプリケーションをサポートする。ARMアーキテクチャに最適化したコンパイラーも近いうちに追加する。

 Windows Bridge for iOSの最終版は、「Visual Studio 2015」に今後追加される新ツールと連係するため、Visual Studio 2015のアップデートに合わせて今秋リリースする予定。

 Microsoftはまた、他の“ブリッジ”の進捗状況についても明らかにした。Webアプリケーションをポーティングするための「Windows Bridge for web apps」(開発コード名「Project Westminster」)は、Windows 10とVisual Studio 2015のリリースに伴い、すでに利用可能になっている。

 Android向けアプリケーションをポーティングするための「Windows Bridge for Android」(開発コード名「Project Astoria」)は、現在テクニカルプレビュー版を招待制で提供しており、秋に公開ベータ版をリリースする予定。

 既存の.NETおよびWin32ベースのWindowsアプリケーションをパッケージ化してWindows Storeから配信できるようにするための「Windows Bridge for Classic Windows」(開発コード名「Project Centennial」)は、2016年の公開テストに向けて準備している。

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