米Appleが、音声アシスタント機能を使った留守番電話サービスの実験を行っていると複数の海外メディア(Macworld米CNETなど)が現地時間2015年8月3日に、豪Business Insiderの記事を引用して伝えた。

 それによると「iCloud Voicemail」と呼ばれるこのサービスは、iPhoneに搭載されている音声アシスタント機能「Siri」と連携し、留守番電話をよりパーソナルなものにするという。例えば電話がかかってくるとSiriが応答し、設定に応じ、電話に出られない理由や、あなたが現在いる場所などを相手に告げる。相手が残した留守電メッセージはテキストに変換して、iPhoneに表示する。これにより、多くの音声メッセージを時間をかけて聞く必要がなくなるという。

 Business Insiderによると、多くの人はメッセージを音声でなく、素早く読めるテキストで受け取りたいと考えている。一方で多くの人はテキストメッセージよりも、手っ取り早い口頭で用件を伝えたいと思っている。

Appleが準備しているこのサービスは、ジェネレーションギャップを埋めるとBusiness Insiderは伝えている。年配のユーザーは比較的留守電を好み、若者は留守電を嫌う傾向にあるからだという。

 Business InsiderによるとiCloud Voicemailは、Siriと同様の仕組みで提供される。Siriでは、ユーザーがiPhoneに向かって話した内容を音声データとしてAppleのサーバーに送る。サーバー側ではそれをテキスト化し、その後適切な処理をし、結果をユーザー返す。iCloud Voicemailの場合も同様に、留守電メッセージの音声データをサーバーに送り、テキスト化してユーザーのiPhoneに返すという。

 Appleでは複数の従業員が現在このiCloud Voicemailをテストしており、同社は2016年にリリースする「iOS 10」のタイミングでこのサービスを開始する計画だと、Business Insiderは伝えている(関連記事:Apple「iOS 9」を発表、Proactive機能やiPad専用マルチタスク機能など)。