写真1●「システム運用管理は、重要と言われながらも投資が進まない分野の一つ」と語る渡辺執行役員
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写真2●セルフサービスポータルの概要
写真2●セルフサービスポータルの概要
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 日本IBMは2015年8月3日、社内システムやクラウドサービスを一元管理する「ITサービスマネジメント」向けシステムの最新版「IBM Control Desk」の提供を始めたと発表した。運用管理のベストプラクティスである「ITIL」に準拠した手順で、ITサービスマネジメントを実施できる。企業のシステム運用管理担当者向けの管理画面である「セルフサービスポータル」、性能低下や障害の原因を分析する機能などを新たに備えた。オンプレミスとクラウド、両形式で提供する。

 「現在の企業システムは要件の異なる様々なシステムの集合体。IBM Control Deskは複雑化した企業システムを統合管理できる」。渡辺公成執行役員IBMシステムズ・ソフトウェア事業部長は、Control Deskの意義をこう語った(写真1)。

 最新版の特徴であるセルフサービスポータルとは、利用部門からの問い合わせへの回答やトラブル対応の進捗管理などを、システム管理者が自ら担うための機能。ポータルという名前の通り、同一の管理画面から各種の機能を利用できる(写真2)。

 他の管理ツールとの連携機能も強化した。ITサービス・マネジメントに関するデータや処理を他のツールと組み合わせて実施することで、様々なワークフローを構築できる。

 例えば、あるソフトの利用許可を申請した利用部門の従業員とチャット機能で対話しながら、他社のライセンス管理ソフトを起動してライセンスの使用状況を確認。さらに他社のアプリケーション配信ソフトを使って対象のソフトを利用者のPCに配信する、といった具合だ。

 「ITサービスマネジメントの業務フローや情報は、いまだに分断されている。IBM Control Deskがハブとなって、効果的な運用管理の体系を作る」(澤崇ITサービスマネジメントテクニカル・セールス部長)。価格はオンプレミスの場合が30万9500円から、クラウドの場合は管理者1人当たり月額1万4200円(30管理者からの契約)から。