ブレインズテクノロジーは2015年7月31日、オープンソースソフトウエア(OSS)の分散データ処理ソフト「Apache Spark」を活用したデータ分析基板「Impulse」の新版を発表した。
新版では機械学習による予測・異常検知のリアルタイム処理や、大規模データのバッチ処理、オンライン分析処理(OLAP)などの機能を統一し、リアルタイム予測分析プラットフォームとして提供する(図)。
ブレインズテクノロジーの濱中佐和子代表取締役によると、「主な用途はデータセンターなどでのシステムログ分析による障害予兆検知や、センサーデータ分析による設備予防保全などを想定している」という。
濱中氏はOSSを活用することで、リアルタイム予測分析を安価に実現できると語る。「例えば1万台規模のIoT(モノのインターネット)機器の異常検知をする場合、類似製品と比べて5分の1程度のコストで実現できる」(濱中氏)。
Impulseはオンプレミス(自社所有システム)での提供に加え、米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のクラウド環境での利用も可能だ。クラウド利用により、ストリームデータを一時的に蓄積するAWSのサービス「Amazon Kinesis」や、ストレージサービスの「Amazon S3」などとImpulseを連携できる。
参考価格はオンプレミス利用の年間ライセンスが264万円からで、永続ライセンスは800万円から。クラウド利用の場合は月額30万円から。