米家電量販大手のBest Buyは現地時間2015年7月26日、米Appleの腕時計型端末「Apple Watch」の販売を同年8月から始めると発表した。Apple WatchはこれまでAppleのオンラインストアや直営店、米国外では高級ブティックや百貨店、家電量販店などで販売していたが、Apple以外の米国小売りチェーンで大規模に販売するのはこれが初めてとなる。

 Best Buyは8月7日に100以上のBest Buy店舗でApple Watchの販売を開始し、オンラインストア「BestBuy.com」でも取り扱いを始める。これらでは、スタンダードモデルの「Apple Watch」とスポーツモデルの「Apple Watch Sport」の38mm、42mmモデルを販売するほか、バンドやスタンドといったアクセサリー製品も約50種類用意する。またBest Buyは、年末のホリデーシーズンまでにApple Watch取扱店舗をさらに200店増やすとしている。

 Apple Watchは、今年4月24日に米国、カナダ、日本、中国、香港、オーストラリア、フランス、ドイツ、英国で発売したが、当初はオンラインのみの販売に限定しており、店頭販売が始まったのは6月中旬だった(関連記事:「Apple Watch」の店頭販売ついに始まる、日本を含む世界9カ国で)。そうした中、Appleにとって次のステップは、同製品の供給を拡大することだと米Wall Street Journalは伝えている。

 Apple Watchは、6月26日に韓国、台湾、シンガポール、イタリア、スペイン、スイス、メキシコで、7月17日にはオランダ、スウェーデン、タイで販売が始まり、現在の販売国数は19カ国/地域となっている。7月31日にはさらに、ニュージーランド、トルコ、ロシアでも発売されることが明らかになったと伝えられている。

 なおAppleは4~6月期の決算発表でApple Watchの販売個数を明らかにしなかったが、アナリストらは、Apple Watchを含む「その他製品」カテゴリーの売上高から6月末までの販売個数を150万~300万台と試算している。一方で米国の市場調査会社Strategy Analyticsは4~6月期のApple Watchの出荷個数が400万個になったと報告している(関連記事:[データは語る]2015年Q2の世界スマートウオッチ市場、Appleが75%のシェアで首位に)。

[Best Buyの発表資料]