米Googleは現地時間2015年7月27日、今後数カ月かけて、「Google+」アカウントがなくてもGoogle+以外のすべてのGoogleサービスを利用できるようにすると発表した。

 Googleは約4年前にGoogle+を立ち上げ、他のGoogleサービスにおけるGoogle+プロフィールの使用を広げてきた。しかしこの方針を見直し、まず「YouTube」で、同日よりGoogle+プロフィールの統合を取りやめる。

 Googleのストリーム・写真・共有部門担当バイスプレジデントであるBradley Horowitz氏は、「単一のアカウントで全Googleサービスにアクセスできるのはたいへん手軽だとの感想が寄せられる一方、Google+のプロフィールをすべてのGoogleサービスのIDに使用する意味が理解できないとの声も聞かれた」と述べた。

 同氏は、Google+プロフィールと他のGoogleサービスとの統合が一部の製品体験でユーザーに混乱を感じさせたことを認め、ユーザーに不評だった例として、YouTubeにコメントを残す際にGoogle+への登録を求められることを挙げた。

 方針変更により、Google+プロフィールを作成しなくても、Googleアカウントがあれば、あらゆるGoogleサービス上でコンテンツを共有したり、コミュニケーションを取ったり、YouTubeチャンネルを作成したりといった活動が行える。

 今後のGoogle+については、共通の関心を抱く世界のユーザー同士をつなぐことに焦点を当て、機能強化を図っていくとしている。

 Googleの発表を受け、米Wall Street Journalは、Google+で「Facebook」や「Twitter」に対抗するというGoogleの野望に終止符が打たれたと報じている。

 Googleは先週、Google+の写真共有機能を8月1日に閉鎖することを発表。5月に開始したスタンドアロンの画像管理サービス「Google Photos」への移行を呼びかけている(米USA TODAYの報道)。

[発表資料(公式ブログ)]

[発表資料(Horowitz氏のGoogle+アカウント)]