米Amazon.comが現地時間2015年7月23日に発表した同年第2四半期(4~6月)の決算は、期待を上回る増収となり、黒字に回復した。

 売上高は231億8500万ドルで、前年同期から20%増加。純利益は9200万ドル(希薄化後1株当たり純利益は0.19ドル)で、1年前の純損失1億2600万ドル(希薄化後1株当たり純損失は0.27ドル)から大幅に改善した。営業利益は4億6400万ドルで、前年同期は1500万ドルの営業赤字を計上していた。

 同社は4月に2015年第1四半期(1~3月)決算を発表した際、第2四半期の売上高を206億~228億ドルの範囲、営業損益を赤字5億ドル~黒字5000万ドルの範囲と見込んでいた(関連記事:Amazon.comの2015年Q1決算、15%増収も赤字転落、AWSが49%増収)。

 また、アナリストらは売上高を224億ドル、1株当たり損益を0.13ドルの赤字と予測していた(米New York Timesの情報)。

 第2四半期の売上高構成比は、北米(米国とカナダ)事業が59%、海外(英国、ドイツ、日本、フランス、中国、イタリア、スペイン、インド、メキシコ、ブラジル、オーストラリア)事業が33%、クラウド事業のAmazon Web Services(AWS)が8%だった。

 北米事業の売上高は137億9600万ドルで前年同期と比べ26%増加した。書籍や音楽/映像メディアなどを扱うメディア部門の収入が同6%増加し、家電・日用品部門の収入は同31%拡大した。

 海外事業の売上高は75億6500万ドルで前年同期比3%増加。メディア部門の収入が同12%縮小したが、家電・日用品部門が同10%増収した。

 AWSは売上高が前年同期比81%増の18億2400万ドル、営業利益が同407%増の3億9100万ドルと、好調な伸びを見せた。

 同時に発表した2015年第3四半期(7~9月)の業績見通しは、売上高が233億~255億ドルの範囲で、前年同期比13%~24%増加すると見ている。営業損益は赤字4億8000万ドル~黒字7000万ドルの範囲と予想。2014年第3四半期は5億4400万ドルの営業赤字だった。

 アナリスト予測による第3四半期の売上高見通しは238億9000万ドルで、Amazon.comが示した見通しの中間値はこれを上回る(米Wall Street Journalの報道)。

 予想外の好決算を受け、同社株価は時間外取引で一時18.7%上昇し、572.45ドルを付けた(米Forbes

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