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 米Appleが現地時間2015年7月21日に発表した2015会計年度第3四半期(2015年4〜6月期)の決算は増収増益となった。売上高は496億500万ドルで、前年同期から33%増加した。純利益は同38%増の106億7700万ドル、希薄化後1株当たり純利益(EPS)は1.85ドルで同45%増加した。また営業利益は同37%増の140億8300万ドル、粗利益率は39.7%で1年前の39.4%から拡大した。

 当期の販売台数と売上高を製品別に見ると、主力の「iPhone」は4753万台となり、前年同期から35%増加した。iPhoneの売上高は同59%増の313億6800万ドルとなった。パソコンの「Mac」は480万台で同9%増加。その売上高は60億3000万ドルとなり、同9%増加した。一方で「iPad」の販売台数は1093万台で同18%減少。iPadの売上高は同23%減の45億3800万ドルとなった。

 また、4月に販売を開始した腕時計型端末「Apple Watch」を含む「その他製品」カテゴリーの売上高は26億4100万ドルで同49%増加した。同社はApple Watchの販売台数を公表していないが、アナリストらはこの「その他製品」の前四半期からの増加分をApple Watchの売上高と仮定し、同端末の当期販売台数を推測している。米New York Timesによると、そうして割り出したApple Watchの予想販売台数は150万〜300万台。これは事前予測台数の300万〜500万台を下回ると同紙は伝えている。

 Appleの当期売上高を地域別に見ると、米大陸が前年同期比15%増の202億900万ドル、欧州は同19%増の103億4200万ドルだった。中国(香港と台湾を含む)は132億3000万ドルで同112%増。日本は28億7200万ドルで同9%増加した。他のアジア太平洋地域は同26%増の29億5200万ドルだった。米国外からの売上高が総売上高に占める割合は64%だった。

 同社が併せて発表した2015会計年度第4四半期(2015年7〜9月期)の業績見通しは、売上高が490億〜510億ドルの範囲、粗利益率は38.5%〜39.5%の範囲と見込んでいる。米Wall Street Journalによると、これらの業績見通しはいずれもアナリスト予想を下回った。また当期は中国市場が好調だったもののiPhoneの販売台数がアナリスト予想に届かなかったため、Apple株は同日の時間外取引で一時7%下落したと同紙は伝えている。

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