米IBMが現地時間2015年7月20日に発表した同年第2四半期(4~6月)の決算は、売上高が208億ドルで前年同期を13%下回り、13四半期連続の減収となった。売却した「System x」事業と為替の影響を調整した場合、売上高は前年同期比1%減となる。

 純利益は35億ドルで前年同期と比べ17%減少、希薄化後1株当たり利益は3.58ドルで同15%減少した。非GAAPベースの純利益は同15%減の38億ドル、希薄化後1株当たり利益は同13%減の3.84ドルとなる。

 事業別の売上高を見ると、グローバルテクノロジサービス部門が81億ドルで前年同期比10%減少(売却事業と為替の影響を調整した場合は1%増加)、グローバルビジネスサービス部門は43億ドルで同12%減少(売却事業と為替の影響を調整した場合は3%減少)した。

 ソフトウエア事業の売上高は58億ドルで、前年同期から10%減少(売却事業と為替の影響を調整した場合は同3%減)。「WebSphere」「Information Management」「Tivoli」「Rational」などの主要ミドルウエア製品の売り上げは40億ドルで同7%減(売却事業と為替の影響を調整した場合は横ばい)だった。

 システムズハードウエア事業の売上高は21億ドルで、前年同期比32%減(売却事業と為替の影響を調整した場合は5%増)。このうち「System z」メインフレームは9%増(売却事業と為替の影響を調整した場合は15%増)、「Power Systems」は同1%減(売却事業と為替の影響を調整した場合は5%増)となった。

 IBMは、「戦略的に重要」とする事業が今年に入って20%以上(売却事業と為替の影響を調整した場合は30%以上)の成長を見せていると強調した。中でもクラウド関連の売上高は50%以上(売却事業と為替の影響を調整した場合は70%以上)、ビジネス分析は10%以上(売却事業と為替の影響を調整した場合は20%以上)拡大したという。

 地域別の売上高は、米大陸が98億ドルで前年同期比8%減少(売却事業と為替の影響を調整した場合は2%増)、欧州/中東/アフリカ(EMEA)は66億ドルで同17%減少(売却事業と為替の影響を調整した場合は1%増)、アジア太平洋地域は43億ドルで同19%減少(売却事業と為替の影響を調整した場合は1%減)。

 米メディアの報道(New York Times)によると、アナリストの予測平均は、特別項目を除いた1株当たり利益が3.78ドル、売上高が209億ドルだった。1株当たり利益は予想を上回ったが、売上高は予測に届かなかった。決算報告を受け、IBMの株価は時間外取引で4%下落した。

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