Facebook傘下の米Oculus VRは現地時間2015年7月16日、ジェスチャーコントロール技術を手がけるイスラエルの新興企業、Pebbles Interfacesを買収することで合意したと発表した。買収金額については明らかにしていないが、英Reutersはイスラエル経済紙Calcalistの報道を引用し、数千万ドル規模と伝えている。

 Pebbles Interfacesは2010年創業の従業員数50人の企業。本社はテルアビブから約20キロメートル北東のクファーサバにある。Oculus VRは公式ブログへの投稿で、Pebbles Interfacesは今後、Oculus VRのハードウエアエンジニアリングおよびコンピュータービジョンのチームに加わり、仮想現実(VR)、追跡、人とコンピューターの相互作用の開発を進めると説明している。

 Pebbles Interfacesは、マイクロ光学とコンピュータービジョンを使い、人の手の動きを認識、追跡する技術を開発している。米Wall Street Journalによると、Pebbles Interfacesは最近、同社の技術をOculus VRのヘッドマウントディスプレイ(HMD)で利用できるようにした。これにより利用者はVRの世界を手や指を動かして操作できるようになる。同社の技術は、利用者の手をVRの世界に投影する点がほかのジェスチャーコントロールと異なると、Wall Street Journalは伝えている。

 Oculus VRはVRゲーム用HMD「Oculus Rift」の市販モデルの開発を進めている。これにはXbox Oneコントローラーを同梱すること同社は明らかにしている。また同社は両手に一つずつ持って操作するリング状のコントローラ「Oculus Touch」も発表している。しかし今後Oculusの製品にPebbles Interfacesの技術が導入されることで、VRの操作方法に新たな選択肢が加わると米Computerworldは伝えている。

[Oculus VR公式ブログへの投稿記事]