写真●日本ネクサウェブの永井一美最高執行責任者(COO)
写真●日本ネクサウェブの永井一美最高執行責任者(COO)
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 日本ネクサウェブは2015年7月15日、企業のレガシーシステムを様々なクライアント環境で利用可能にするソリューション群、「XGEN(クロスジェン)シリーズ」の販売を開始した。既存のソースコードに手を加えずに、複数のデバイスやブラウザーに対応させられるのが特徴。まずは三つのソリューションを提供し、順次、ラインアップを増やす。

 日本ネクサウェブの永井一美最高執行責任者(COO)は、「コストを抑えつつ、レガシーアプリケーションを流用したいという企業のニーズに応える」と語る(写真)。そのために今回、「XGEN-WEB」、「XGEN-VB」、「XGEN-SAP」という3種のソリューションを販売開始した。業務アプリケーションのUI/UX基盤である「nexacro platform」と連携し、レガシーシステムのモバイル対応などを実現する。

 XGEN-WEBは、既存のWebアプリケーションを改修することなく、モバイル対応させたり、複数のWebシステムのポータル化を実現する。Webスクレイピングと呼ぶ技術を使って既存システムのHTMLを自動で解析。必要なデータを抽出し、モバイルに最適化した画面を作成できる。社内に散在する複数のWebシステムから情報を抽出、統合し、ポータルサイトを構築することも可能だ。

 XGEN-VBは、Visual Basic(VB)6.0のソースコードを、nexacro platform上で稼働できるようにツールを使って変換する。nexacro platformは、一つのソースコードで複数のOSやブラウザーに対応できる仕組みを提供する。WindowsのデスクトップPC向けに開発した既存のVB6.0のアプリケーション資産を、スマートフォンやタブレットなどで使えるようにできる。

 XGEN-SAPは、「SAP ERP」からnexacro platformで動作するアプリケーションを自動生成するソリューション。これにより、モバイル環境から、SAP ERPにアクセスできるようにする。

 XGEN-WEBのクラウド版は年間利用料が149万円(税別)で、別途初期費用がかかる。XGEN-VBは個別見積もりだ。XGEN-SAPは、年間65万円(税別)から提供するという。いずれのソリューションも、nexacro platformを含んでいる。