米Facebookはこの数週間、音楽ビデオを配信するサービスに向け、大手レコード会社と交渉しているようだ。米New York Timesが、複数の関係者から情報を得たとして現地時間2015年7月9日に報じた。

 Facebookはこの件についてコメントすることを拒否したが、同社が「Apple Music」や「Spotify」のような音楽ストリーミングサービスを計画中と報じたニュースサイト「Music Ally」の記事については否定した。

 New York Timesが入手した情報によると、Facebookが計画している新サービスでは、レコード会社が選んだ一定数の音楽ビデオをユーザーのフィードに挿入する。数カ月のうちにテストを開始し、年末まで性能などを確認したい考え。

 広告料はレコード会社と分配し、米Google傘下のYouTubeより好条件の分配率を提案しているという。未承認のコンテンツ投稿に対する厳しい監視も約束しているが、交渉はまだ合意に至っていない。

 14億人の月間アクティブユーザーを抱えるFacebookは、月間アクティブユーザーが10億人超と主張する「YouTube」に最も対抗しうるオンラインプラットフォームになりそうだと、米CNETは見ている。FacebookのSheryl Sandberg最高執行責任者(COO)は4月に行われた決算発表の際に「ビデオは当社にとって大きな商機の一つ」と述べた。またMark Zuckerberg最高経営責任者(CEO)によれば、Facebook上での1日あたりのビデオ視聴は40億回で、そのうち75%がモバイル端末によるものだという。