写真1●セールスフォース・ドットコムの小出伸一代表取締役会長兼CEO(写真:井上裕康)
写真1●セールスフォース・ドットコムの小出伸一代表取締役会長兼CEO(写真:井上裕康)
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 セールスフォース・ドットコムの小出伸一代表取締役会長兼CEOは2015年7月8日、東京・千代田のホテルニューオータニで開催中のセミナー「IT Japan 2015」(日経BP社主催、10日まで)において、「お客様の成功とイノベーション~新しいカタチで顧客とつながる~」と題して講演した(写真1)。

 今秋に日本市場向けのサービスを始めるクラウド型の分析プラットフォーム「Salesforce Analytics Cloud」の利便性を強く訴求した(関連記事:「Salesforce Analytics Cloud」が日本上陸、金融・保険、小売・流通でパイロット)。

 小出会長は「企業で日々発生するデータは重要な経営資源と言われながら、限られた部門の人や分析の専門家にしか扱えない現状がある。新サービスでは、誰でも容易に分析をしたり、分析結果を簡単に共有したりできる。こうした機能で“データの民主化”を支援したい」と述べた。

写真2●iPhone上で「Salesforce Analytics Cloud」を使ってデータ分析するデモの様子
写真2●iPhone上で「Salesforce Analytics Cloud」を使ってデータ分析するデモの様子
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 小出会長は、壇上で自らのiPhoneを操作しながら、Analytics Cloudのデモを披露した(写真2)。プレジャーボートのメーカーで、月末が近くなっても全社売り上げ予算が未達である状況を想定。iPhoneで、地域→モデル→販売ディーラーの順にドリルダウン分析し、特定のディーラーで高級モデルが売れていない状況を突き止めた。

 さらにこの分析結果に手書きで印を付け、音声入力で「この原因について議論してほしい」というメッセージを添えて関係者と共有した。小出会長は「ドリルダウン分析をするところまでは、既存のBI(ビジネスインテリジェンス)ツールにもよくある機能だ。スマートフォンで簡単に操作でき、すぐに関係者で共有できるのがAnalytics Cloudの差異化ポイントだ」と述べた。