図●マイナンバー安心セットの導入イメージ(出典:NEC)
図●マイナンバー安心セットの導入イメージ(出典:NEC)
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 NECは2015年7月3日、既存の人事・給与システムを短期間でマイナンバー制度に対応させられる中堅・中小企業向け「マイナンバー安心セット」を同日発売したと発表した。マイナンバー制度への対応で求められるセキュリティ機能を追加できる。

 マイナンバーは、2015年10月から住民票を持つ全ての国民に通知され、2016年1月までに人事・給与システムを改修するなどして、既存データとマイナンバーをひも付けする必要がある。また、マイナンバーを含む個人情報は「特定個人情報」として従来の個人情報以上に厳格な取り扱い義務が課せられる。

 今回発売する製品は、システム改修にかかるノウハウやシステム運用管理者が十分ではない中堅・中小企業向け。既存システムにアドオンすることで、短期間・低コストで特定個人情報の取り扱いに対応した情報漏えい対策を行えるという。以下の3種類をラインアップする()。

 「顔認証ログオンセット」は、ビジネスPC「VersaPro」「Mate」シリーズと、顔認証でPCログオンする専用ソフト、データの持ち出し制御、盗難防止機器などをセットにした。PCログオン時から離席時、ログアウト時まで常時セキュリティを確保して「なりすまし」による不正利用を防ぐ。希望小売価格(税別)は34万2000円から。

 「アクセスログ監視セット」は、IAサーバー「Express5800」シリーズとデータベースのアクセスログを監視する専用ソフトのセット。複雑なデータベースログを容易に監視、取得できるようになり、人事・給与システムのデータベースに直接アクセスされた場合でも迅速に原因究明できるという。希望小売価格は81万7600円から。

 「データ暗号化セット」は、ユニファイドストレージ「iStorage M」シリーズと暗号化ディスク、ディスク内データを完全消去できるソフトのセット。万が一ディスクが持ち出された場合でもデータの読み出しを防いで、ストレージの廃棄や転用の際にディスク内データを完全消去できる。希望小売価格は99万8000円から。

 このほかにも同社は、独立系ソフトウエア開発会社(ISV)と連携してソフトの動作検証、共同商品企画、共同マーケティングを実施する「パートナーズISVビジネスセンター」を新設する。中堅・中小企業向けにセキュリティ強化などのソリューションを拡充していく予定だ。

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