米Facebookはビデオ制作者と広告収入を分配する新サービスを導入する計画らしい。米メディア(Wall Street JournalEngadget)が報じたところによると、Facebookは現地時間2015年7月1日、新たなサービス「Suggested Videos」について明らかにした。

 Suggested Videosは、ニュースフィードで動画を視聴しているユーザーに、お勧めのビデオコンテンツを提示する。興味のあるビデオクリップをタップすると、別の画面に移動し、ビデオが再生される。ビデオコンテンツ間に、ちょうどテレビCMのようにビデオ広告が挿入される。

 Suggested Videosを通じて得られる広告収入のうち、Facebookの取り分は45%で、米GoogleのYouTubeとほぼ同様という。Suggested Videosの当初のパートナーとして、全米バスケットボール協会(NBA)や米Hearst、米Fox Sportsのほか、コメディ動画の米Funny or Die、グルメ動画の米Tastemadeといった名前が挙げられている。

 これはスマートフォンに焦点を当てた取り組みで、Facebook上のビデオ視聴のうち75%はスマートフォンから行われているという。カナダRBC Capital Marketsのアナリストによれば、YouTubeのビデオ視聴でスマートフォンが占める割合は約50%にとどまる。しかしYouTubeの2014年における広告収入が推定約40億ドルであるのに対し、Facebookが来年Suggested Videosから得られる広告収入は15億ドルと、同アナリストは予測している。