中国Xiaomi(小米科技)は、2015年上期(1~6月)のスマートフォン販売台数が3470万台になったと発表した。同社は2015年の販売目標を8000万台~1億台の範囲としているが、中国市場の成長鈍化を背景に、目標を達成できない恐れが出てきた。英Reuters米Wall Street Journalなどが、現地時間2015年7月2日に報じた。

 Reutersによると、同年上期の3470万台は、昨年下期(7~12月)の販売実績である3500万台を下回っている。Xiaomiは2013年から半年ごとの販売台数を公表しているが、前の半年間の実績を下回るのはこれが初めて。Xiaomiは毎年下期に新製品を市場投入することから、年後半に販売台数が増える傾向にあるが、同社が強みを持つ中国市場の成長が減速していることが懸念材料だとアナリストは話している。

 英国の調査会社Canalysのアナリスト、Nicole Peng氏によると、Xiaomiのスマートフォン全出荷台数のうち、中国市場向けは90%を占めている。もし同社が今後国内向けの出荷を高い伸び率で増やさなければ、目標達成は難しいだろうと同氏は指摘している。

 米IDCが先ごろ公表した2015年1~3月期おける中国のスマートフォン出荷台数は、前年同期の1億320万台から4.3%減少し、9880万台となった。同国で四半期出荷台数が前年実績を下回ったのは6年ぶり。2011年に米国を抜き世界最大のスマートフォン市場になった中国では、その普及率が90%を超えており、すでに飽和状態に達したと指摘されている(関連記事:[データは語る]中国のスマホ出荷台数が6年ぶりに前年割れ、Appleが首位に)。

 そうした中、Xiaomiはインドやインドネシア、マレーシアなどのアジア諸国で販路を広げており、この7月にはブラジル市場にも進出する(ニュース - 中国Xiaomi、アジアの外に初進出、ブラジルでスマホ販売へ)。