欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)は現地時間2015年6月30日、ローミング料の撤廃案について、欧州議会および欧州理事会と合意したと発表した。

 ローミング料を廃止することにより、EU市民はEU域内のどこに移動しても、追加料を支払うことなく、自国と同じ金額で通話やデータアクセスが行えるようになるとしている。

 2017年6月15日のローミング料廃止に向け、一連の技術的条件を満たす必要があるとして、段階的に準備を進める。2016年4月よりローミング料を最大75%引き下げ、通話1分当たり0.05ユーロ、ショートメッセージングサービス(SMS)送信1件当たり0.02ユーロ、データ通信1Mバイト当たり0.05ユーロに統一する。

 同廃止案は、欧州議会および欧州理事会の正式承認を得たのち、EU官報に掲載され、正式発効となる。米New York Timesの報道によると、数カ月以内に正式承認される見込み。

 なお、通信料金の安い国でSIMカードを購入して恒常的に使用するといった行為を防止する目的で、少額の基本ローミング料の課金は許可されることになる(米Washington Post)。

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